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エゾシカの移動範囲を調査中!(ルサ・相泊方面)

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羅臼町民の皆様、 町外から羅臼へお越しの皆様

最近、ルサ川から相泊へかけての道路沿いで、こんなエゾシカを急に見かけるようになったことにお気づきでしょうか?

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アンテナのついた首輪と、番号が書かれたピンクの素敵なイヤリング。

これは、この地域でシカの放し飼いを始めたわけではありません(笑)。

知床半島内にいくつかある、シカの主要越冬地のひとつ、「ルサ・相泊地区」で冬を越すために集まったシカたちが、冬以外の季節にはどこまで移動しているのか?などを調べる(※)ために、首輪式の電波発信機と個体識別用のイヤタグ(耳標)を取り付けたものです。

ピンクの耳標と首輪がついたシカを、ルサ・相泊地区以外の場所(たとえば海岸町や知昭町など)で見かけた方は、羅臼ビジターセンター建物内の知床財団羅臼地区事業係(電話:0153-87-2828)まで、どうかお知らせください。

あるいは、耳標と首輪がついた変なシカを車ではねてしまった! という方へ。
シカの生死に関わらず、上記のセンター電話番号へお電話下さい。もし事故発生がセンター休館日(毎週月曜日)や真夜中だった場合は、羅臼町役場の代表番号(0153-87-2111)の方へお電話下さい。羅臼町内のヒグマ出没対応・交通事故シカ対応用の緊急連絡網を介して、夜中や早朝でも、すぐに担当スタッフへ情報が伝わるようになっています。
とにかく、大事な電波発信機と、個体識別の決め手になる耳標を、ヒグマにシカごとひっぱって行かれる前に回収したいのです・・・・・


※ この「エゾシカ季節移動調査」の第一段階である麻酔銃による生体捕獲・電波発信機等装着作業は、環境省からの請負事業として、(財)知床財団が今年2月と3月に実施しました。
現場での作業を主に担当したのは、当ビジターセンター内に常駐している「知床財団 羅臼地区事業係」のスタッフでした。


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<シカの 季節移動調査 をおこなう理由とは?>

 昨年の夏、知床の硫黄山付近で希少な高山植物(シレトコスミレ)がシカに食べられるという事件が初めて起きました。数が増えたシカは、好みの木の樹皮をベロリと剥いで大木を枯らしてしまったり、森や海岸斜面の下草を食べつくして、土壌流出を招いたりもしています。
 また、知床周辺ではシカの関係する交通事故が非常に頻繁に起きており、地元住民でシカと当たった経験がまったく無いという人は、むしろ少数派と言っても過言ではありません。バイクでシカにぶつかって、死にかけた人もいます。

 そのようなわけで、知床半島ではシカの個体数を現状より減らす方向で管理するということで、基本的な合意が得られています。
 しかしだからと言って、半島内のシカを全滅させるわけにはいきません。シカも知床世界自然遺産地域の生態系を構成する一員であり、自然の中で一定の役割を持っているためです。また、仮に全滅させようとしても、森の中を自由に走り回るシカを、半島全域で効率よく捕獲することは、限られた資金、人手、そして国内の各種法令の制約下では、非常に困難なことも事実です。

 そこで、いくつかの代表的な地区(集団で越冬する場所)で集中的にシカを捕獲することで、知床半島全体で起きている自然環境への悪影響や交通事故などを、ある程度減らすことはできないのか?ということも検討されています。
 たとえば、もし、知床連山の高山帯で夏に行動しているシカが、毎冬ルサ・相泊地区で越冬しているのであれば、同地区のシカを集中的に捕獲することで、シレトコスミレをはじめとする高山植物をシカによる食害から守ることができる、そんな可能性が開けてきます。

 今回、ルサ・相泊地区で電波発信機をつけたシカの、今後の追跡調査は、そのような可能性を確認するために必要な、基本的情報を集める、という目的を持っています。


「まどろっこしい調査なんか要らん、とにかく早く、どんどんあそこのシカを獲れ!昆布番屋に行く時に危なくてかなわん!」
という、町民の皆様からの声が聞こえてきそうですが・・・

世界遺産区域内であるルサ・相泊地区のシカについては、もうしばらくの期間、調査へのご理解を賜りたく、どうかよろしくお願い申し上げます。

環境省知床財団羅臼町

羅臼ビジターセンターは環境省が設置し、公益財団法人知床財団が管理運営を受託、羅臼町役場の協力を得て、知床国立公園に訪れる方々へ情報提供をおこなっている施設です。

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